僕は、今回の隔離で3回目になりますが、隔離を経験したことのない人から隔離について色々聞かれます。
日本から持っていくべき持ち物などは、これまでもブログに書いて来ましたが、今日は心境やそれに伴う行動などを自作自演インタビュー形式で紹介していきます。

隔離中の楽しみはなんですか

僕は今回で3回目の隔離ですが、1回目と3回目でやっぱり隔離に対する感じ方や挑み方が違ってます。
1回目の時は、どんなふうになるのかわからなかったので、結構ドキドキしてました。
ただ、隔離生活は苦痛ではあったのですが、毎日毎日何が起こるか分からないと言う楽しみも実はあったんです。

そうなんですね。
2回目3回目の隔離も楽しめましたか?

2回目3回目となってくると目新しいことが起きなくなります。
特に2回目は1回目と同じような姿勢・準備で臨んだのですが、大して苦痛でもない代わりに、刺激も少ないと言う感じで毎日退屈でした。
そこで、動画を撮ったりとかそういうこともしたんですが、隔離室内には被写体が何もないので、膨らみにかけました。
今回3回目は、2回目同様、他の人が感じるような苦痛はほぼなくなってはいるのですが、やっぱり飽きが来ていますなので、日本から持ってくるものに少しだけ変化をもたらしてささやかな楽しみを感じています。

ささやかな楽しみというと?

例えば歯ブラシ。ホテルに用意してあるものはあまり使いたくないので、いつも日本から持ってきた歯ブラシと歯磨き粉を使っています。
3回の隔離では、全て違う歯ブラシを持ってきて、その磨き心地を試している感じです。外れる時もありますが、それも含めてささやかな楽しみになっています。

ささやかすぎませんか笑

今回は髭剃りも変えました。
最初の隔離では電動シェーバーを持ってきました。
そして2回目の隔離でも電動シェーバーを持ってきたのですが、なんと充電用ケーブルを持っていくのを忘れてしまいました。
そこで今回は電気がなくても大丈夫なように、普通のカミソリを持ってきました。
普通と言っても、普通の中では比較的高級なやつです。1000円ぐらいの。
いつもと違う剃り味を感じながら、髭を剃っています。
毎日のことなので、普通にやっては飽きてしまうため、あえて数日間髭を剃らないようにして、少し伸びたところを、一気に剃ることで、より剃り味を実感することができています。
若い頃にいちびって、1万5千円もする高級カミソリを使っていました。持ち手が光沢のある金属でできていて、僕の名前に刻まれているのですが、使い心地という意味では、ゴム性の持ち手の方がグリップ力があるので、良いですね。


やっぱそれぐらいやらないといけないぐらい、隔離って楽しくないものなのですね。。。

失礼ですね笑
あとサプリメントも毎回変えています。
必要な栄養素を取るのが目的なので、本来いつも同じであるべきなんですが、やっぱり同じだと楽しくないので。
隔離中は部屋に籠るため、太陽光を浴びる代わりに必要なビタミンDは必ず入れながらも、その他のサプリは毎回少しずつ変化させています。
摂取し損ねたサプリが余るので、それらが次回に持ち越され、どんどん種類が増えていくってことになるんですけどね。それはそれで楽しいです。
このサプリを飲むと自分の体にどんな変化があるのかな?と言うのを楽しみに待っているのですが、逆にこれだけたくさんサプリをとっていると、どれが効いているのかよくわからないってことにはなってます。
結果として、1回目2回目3回目とも体調は万全なので、サプリのおかげなのかなと勝手に思っています。


隔離中の食事はどうでしたか?

最初のホテルはデリバリーができたので、食べ物には不自由しませんでした。
一風堂のラーメンや、吉野家の牛丼なんかのデリバリーできましたし。
後はちょっとした食料も日本から持っていってました。
フリーズドライの味噌汁とかを日本から持ってきていましたが、結果としてほとんど使うことがありませんでした。
2回目のホテルと今回は食べ物のデリバリーができません。
そこで、1回目同様フリーズドライの味噌汁を持ってきていたのですが、飲んでいる途中に気がつきましが、僕はそもそも味噌汁があんまり好きじゃいみたいです。
そこで今回は味噌汁をやめて、無印良品のスープにしました。
こっちの方がいろんな味が楽しめるので。牛テールスープ、酸辣汤、クリームスープなど。


隔離中の部屋着はどうされていましたか?

部屋の中ではTシャツを着て過ごしています。
このTシャツも、毎回変えていて、どれが1番気持ちが良いかと言うのを試しながら着ています。

洗濯は大変ではないですか?

大変です。
若い頃は別として、この年齢になると、手洗いするということがありませんが、隔離ホテルでは手洗いしかできません。
100円ショップで購入した石鹸ケースにウタマロ石鹸を入れて、洗濯板と洗濯ロープを持参しています。
ロープが吊るせないときのために、針金ハンガーも持ってきています。
溜め込むとしんどいので、シャワーを浴びるときに一緒に洗濯をしています。
日本よりも乾燥しているせいか、乾くのは早い気がします。

シャワーということは、やはりバスタブはないのですね。

そんなものは、あるわけはありませんし、あったとしても、蛇口から出てくる水の色が心配です。
シャワーを楽しむためには、自分の好きな石鹸を持っていくのがいいかもしれません。
ホテルにもついていると思いますが、質も量も不安定です。前は、試供品用のような小分けボディシャンプー・シャンプー・コンディショナーが7セットだけ置いてありました。
2日に一度もしくは半分ずつ使うしかありません。
僕は髪が短いからいいですが、女性だと足りないのではないでしょうか。
なので、今回の僕は牛乳石鹸を持ってきています。
液体のシャンプーなどを持ってくるのは余りお勧めしません。
液体は手荷物持ち込みできませんし、預けたスーツケースの中で液漏れするリスクもあります。石鹸がお勧めです。

シャワーと言えば、シャバを連想しますが、隔離を終えて娑婆に出たときの感想をお聞かせください。

今回はまだ娑婆に出ていないので1回目と2回目の話になります。
1回目の時は、本当にどうしていいのか、状況がよくわかってなかったこともあって、いつチェックアウトできるのかすらよくわからなかったので、会社の社用車の手配もしていませんでした。そしてコロナで、しばらく上海に来てなかったこともあって、頻繁に変わる上海のいろんなサービスがどう変わったのかもわからないので、どうやってタクシーやDidiを捕まえて次のホテルに行こうか?ということばかり考えていましたね。何せ、荷物が多いので。歩きとか地下鉄移動は避けたかったです。
あと、PCR陰性証明と隔離証明が重要とも聞いていたので、その二つをもらうまでは、そこに集中してました。
確か3時ごろに釈放されたような記憶があります。
いざホテルの外に出てみると、その辺を歩いている人との距離の取り方も悩みました。
マスクは必要?実際は不要?その辺を歩いている人に近づいてもいいの?など。
悩んでいるうちにDidiがやってきたので、それを飛び乗り、そこで初めてほっと一息ついた感じです。
ホテルの部屋に入ったら隔離証明とかそういった書類をとりあえず撮影して、会社の総務に送って、普段持ち歩かなきゃいけないのか?とかそういうのを確認しました。
まあ、会社の人は、そう聞くと「念の為持ち歩いてください。」ってなりますよね。
でも、ホテルのチェックインの時以外では書類を使ったことはありません。



やはり不安なんですね。娑婆に出て、最初に何を食べましたか?

これはずっと悩んでました。
隔離の最後の数日はほとんどこれについて悩んでいたと言っても過言ではありません。
誰かのブログか何かで「うなぎを食べている人」がいたので、心の中の半分はうなぎが占めていました。
その一方で、ラーメンの画像もたくさん見ていたのでラーメンと言う選択肢もあり、その2つで迷っていました。
最終的には、出所日に会社に行かないといけない用事ができたので、その会社とホテルの往復の導線上、無駄のない方にしようと言うことで満吉と言う店のラーメンになりました。
この店まで駅から歩いたのですが、これが意外と遠く、隔離で2週間、ほぼ歩いていませんから足腰が弱ってきています。その状態で店まで歩いたのは結構バテました。


2回目の出所はどうでしたか?

2回目の出所は、精神的に余裕がありました。
たまたま同じ日に隔離を開始した人と連絡を取り合っていて、出所後に一緒にランチに行く約束をしていたので、小慣れた出所手続きを終えて、その人を待ってました。
この時は流れがわかっていて、会社の車を呼ぶこともできたのでいろいろ余裕でしたね。

出所後のランチは何でしたか?

またラーメンになりました。
当時、1回目に訪問した満吉と同様、ネット上でよく見ていた神町を訪問しました。
ただ、これはちょっと店選びを失敗したかもしれません。
ラーメンは美味しくて良かったのですが、店が2階にあり階段で上がるしかありません。
また、人気店なので、店の前のスペースが待っている客で激混みしてました。
隔離ホテルから直行したので、でかいスーツケースなどを持っていたので、満吉まで歩いたのと同様、重労働となりました。


今回の出所後は何を食べますか?

そうですね。実はまだ中盤と言うことがあって考えてはいないのですが、おそらく3杯目、じゃなくて3回目ともなると、もうなんか、いろんなことがめんどくさくなってきていることもあって、もはや普通にデリバリーで済ませるかもしれません。

今は、14日間の隔離の後に、追加で7日間の自主健康観察期間がありますよね。

そうなんですよ。実は、2回目の隔離の時に始まったルールです。
2回目の渡航時点の直前に新しいルールが制定され、ほぼ前例のない状態だったんです。
そのせいで、隔離後に宿泊予定にしていたホテルから、自主観察期間の宿泊をキャンセルされてしまいました。
地域の警察から指導があったそうです。
急に泊まるところがなくなったので、泊めてくれるホテルを探しました。
4つのホテルに断れた時は、会社で寝泊まりしようかなあ、と心が折れかけましたが、ようやく5つ目で泊めてくれるホテルが見つかりました。
最初に断られたホテルと同じ区にあるホテルなんですけどね。街道が違うと扱いも違うようです。
で、この7日間の間に2回のPCR検査が必要です。
不要不急の外出は避けるようにと言うふうになっていますが、PCRのために、必ず外出することになります。
入国から隔離解除までは、流れに乗れば自動的にPCRを受けることができましたが、ここからの2回は自分で受けにいかないといけません。
初めて上海に来た人は、一番不安になる点だと思います。
まずは、隔離ホテルをチェックアウトするときに、ホテルのフロントで必ずPCRのことを確認してください。
ほとんどのホテルは、PCRが受信できる病院のリストを持っているので、それをもらうか、もしくは撮影をしておいてください。
場所によっては予約が要りますし、予約せずにいきなり訪問するパターンもあります。
中国語が話せない人にとっては難易度が高いかもしれません。
会社の人事総務が使える人はぜひその人たちを使って1番行きやすい場所の検査会場をえらんでください。
自主観察期間は「不要不急の外出は避けるように」「人混みには入らないように」となっているので、通勤ラッシュ時の地下鉄を避けた方が良いのかもしれませんが、実際は地下鉄位であれば乗っても大丈夫なのだと思います。流石に飛行機は乗れないと思いますが。
正直、ここのルール何かで監視されてるわけでもなく個人の裁量に委ねられているので、自分や会社からのリスクの取れる範囲で行動するのが良いと思います。

そのPCR検査のことを少し詳しく教えてもらえますか?

16日目(隔離解除された2日後)にいったところは、予約が入らないところでした。
住所のところに地図アプリを使って訪問してみると入り口があったので時間の少し前に行ったのですが「まだ早すぎる」と言われて部屋から追い出されました。
待ってる間に少しずつ人が増えてくるのですが、途中で「お前はあっちだ」と言うことで、5m移動した場所に並ばされます。
どうも入り口が2つあって、有料で受ける人と、僕みたいに強制で受ける人用の入り口があるようです。強制でうつ人は無料で受けることができます。
で、そっちの方でずっと待つ待つんですが、予定の時間になっても全くオープンする雰囲気がありません。結局20分ぐらい経ってから、ようやく中に呼ばれました。
呼ばれてから割とスムーズ。
確か予約せずに行ったはずなのですが、向こうがリストを持っていて、僕のパスポートとチェックしてからPCRが始まりました。
空港やホテルでやるのと同じく鼻と喉の2つ。
検査結果は、翌日の午後だと言われ、代理人でも結果受領可能ということだったので、会社の運転手さんに代わりに行ってもらいました。
21日目のPCRは別の場所だと言われます。最初のところは平日だけやっている会場だそうで、NH919便で上海に来る人は、21日目が日曜日になるので、受診できる場所は限られます。
日曜日に空いている場所を探してそこの予約をしました。
今度は、休みだからなのかもしれませんが、少し前に到着すると既にたくさんの人が並んでいて、かなり遅れをとりました。
結局そこで40分ぐらい並びPCRを受けることができました。
結果は、火曜日だと言われます。
陰性証明なしで次のホテルに入れてもらえるのだろうか?と不安でしたが、そのまま次のホテルにチェックインできました。
16日目のほうは、誰も人がいなかったのもあって、警備員と会話が必要だったので、初とこうの人には、ちょっとハードルが高いかもしれません。とはいえ、一番最初に検査するのを諦めさえすれば、他の人の見様見真似で何とかなるとは思います。



最後に、隔離に向けた心構えや準備などがあれば教えてください。

性格的なものもあるかもしれないので、全員が全員こうだと言うわけでは無いのですが、2週間も同じ部屋の中に居るっていうのは普通に考えると苦痛でしかないんですね。
ただ、同じ14日を過ごすのであれば、苦痛を和らげるためにも、ちょっとしたことに楽しみを見つけると言う習慣をつけておくのがいいかなと思います。
そういう習慣がない人は、逆にこの機会を利用してそういう習慣をつけると今後の普通の生活も豊かになるんじゃないかなと思います。
例えば最初に書いたような歯ブラシ1つでも、種類を変えてみるだけで気分が変わりますし、歯ブラシの値段なんて数百円の話ですから、そんなにお金はかかりません。
隔離の部屋の中でやれることっていうのはすごく限られていて、部屋が広いと縄跳びができたりするかもしれませんが、今回の僕のように部屋が狭いと、ほんとに何もできないんですね。
なので歯ブラシに楽しみを見つけるとか、洗濯に楽しみを見つけるとか。
毎日当たり前にやっているどうでも良さそうな生活のことを、全部楽しめるようになれば、隔離生活であっても意外と楽しく行けるのではないかなと思います。


この体験を楽しめるかどうかはあなた次第ってことですね。
今日は、お忙しいところありがとうございました。

隔離生活で暇を弄んでいるので気にしないでください。
こちらこそありがとうございました。
聞き手:ラオフー、語り手:ラオフー、カメラマン:ラオフー
↓ぽちっとよろしくお願いします。
コメント